寝取られ夫のナンパ術 (前編)

 

もしも私にナンパができるような話術や度胸があれば、きっと人生はもっと変わっていたでしょう。

道行く魅力的な知らない女性と仲良くなって、その1時間後にはその女性とベッドインして肌を重ねているかもしれないと思うと、人生には私の知らない可能性があることを感じます。

 

けれども知らない人に声をかけることは勇気のいることです。
特に相手が若くきれいな女性の場合はなおさらです。

私は、今までの人生で女性をナンパしたことはありません。
内気な性格の私にとって、たとえいくら魅力的な女性であっても、声をかけて親しくなるなんてことは、とても怖くて実行できません。

 

それなのに、私は知らない人に何度も声をかけてしまいました。

相手は女性ではありません。男性にです。

もちろん、男性をナンパしたわけではありません。
それは、私の隣に真悠子がいたから出来たことです。

女性の方から男性に声をかけることを逆ナンと呼ぶと思いますが、これも逆ナンのうちに入るのでしょうか。

 

セックスを目的として知らない相手に声をかけることをナンパとするのであれば、確かに私がしていたことはナンパでした。

私が声をかけた男性は、その一時間後には、ホテルの部屋で全裸で真悠子と抱き合ってセックスをするのです。

繁華街のアダルトショップにたまたま来ていた中年男性。

深夜のバーでたまたま私達の隣にいた芸術家風の男性。

そして人気のない夜の公園の側の道を歩いていた帰宅途中のサラリーマン。

彼らは、近くのラブホテルで、カラオケのVIPルームで、またはそのまま野外で、真悠子とひとつになり、男女の関係を結びました。

 

たとえ同性であっても、知らない人に声をかけるのは私にとっては勇気の要ることでした。

「あのう、よかったら妻とセックスをしてくれませんか」

などと、どう切り出したらいいかわからないからです。

不審に思われたら、変に思われたら、変人扱いされて通報されるのではないか、など、声をかける前には不安でいっぱいになります。

けれども、私の隣に真悠子がいて、その真悠子が何かを期待して一緒に来てくれていると思うと、私は小さな勇気を振り絞りました。

何よりも私自身、心の中は期待でいっぱいだったのです。

たった今、通りかかっただけの見知らぬ男性が、真悠子の胸や、お尻を愛撫してしまい、そして30分後には裸で抱き合って愛し合い、1時間後には中出し射精で真悠子と結ばれてしまう。

それは、寝取られ性癖を持つ私にとっては、どきどきするような新しい可能性のように思えたのです。

 

そう考えれば、それは小心者の私が勇気を振り絞って実行した、人生で何度かのナンパ行為でした。

私はそれを結婚前に二度ほど行い、そして結婚後、二人目の子供を授かるための「妊活」の時期に、やはり二度ほど実行してしまいました。

 

そのうちの一回は、以前にお話しました、市民会館の駐車場での男性とのセックスでした。

深夜、川沿いの運動公園の近くをたまたま通りかかった男性に、私は「妻が病気なんです」と言って声をかけたのです。

そしてその男性は駐車場で真悠子の身体を楽しみ、バックからの挿入で真悠子の中にたっぷりと遂げていきました。

 

それからわずか四日の後、まだ週の半ばにもかかわらず、私と真悠子はまた同じ公園に出かけていきました。

私も、そして真悠子も、寝取られ行為に夢中になると止まらなくなってしまうところがあります。

そしてそれは大抵、真悠子が妊娠させられてしまうまで続きます。

この時の「妊活」もそうでした。

私達は知らない男性の精子を、真悠子の中に出されてしまうことの快感に夢中になり、一週間とおかずに他の男性とのプレイをどこかでしていました。

ましてや、住んでいたマンションから30分ほどで行けるこの川沿いの公園は、娘の早紀が寝付いてしまった後、二人で出かけていくのにちょうどよかったのです。

 

これは寝取られ夫婦の本能のようなものなのでしょうか。

動物が発情して相手を探すように、子供を作るという本能が、夫婦のセックスではなく、私達の場合は他の男性の精子を求めるのです。男性のおち○ちんを真悠子に入れてもらうという行為に夢中になり、そろって興奮してしまった私達は、発情した変態夫婦でした。

 

数日前に肉体労働者風の男性に声をかけた市民会館にさしかかる前に、私達は一人のスーツを来た男性とすれ違いました。
先日と同じく、周囲には驚くほど人がいません。

駅からは距離が離れていて、民家もまばらになり、また明りも少ない公園沿いの道を、深夜に歩いて帰宅する人は稀なのでしょう。

 

深夜にこんな場所では、すれ違うだけでも不思議な緊張があります。

すれ違う際に、私は男性の顔を見ましたが、背が高くなかなかのハンサムな男性で、上品な感じがします。年齢は30代前半くらいに思えました。

男性と目が合わなかったのは、男性が真悠子を見ていたからでした。

真悠子は短めの白いスカートと、上は襟のあたりにフリルのついた紺色のシャツを着ていましたが、6月とはいえ肌寒い深夜に、それほどの薄着でいるのは不自然です。白いスカートも暗い夜道に場違いなほどに目立ちます。男性は、ぎょっとしたような、少し驚いたような様子で、真悠子の方を見ていました。

そして、すれちがって数秒後、気が弱いはずの私は自分でも気付かないうちに男性の方を振り返って、

「あの、すみません」

とはっきりした声で呼び止めていました。

「すごく失礼なお願いなんですが……」

その後の台詞は、あらかじめ考えてありました。

「写真を撮るのを手伝っていただけないでしょうか」

 

5分後、私と真悠子は、声をかけた男性と一緒に、歩道橋の下に居ました。歩道橋の下に行ったのは、ひとつはそこが人目につかないから、もうひとつは、近くに街灯があり、写真を撮るための照明になると思ったからです。

男性が足を止めて私の話を聞いてくれたのは、きっと真悠子が居たからでしょう。男性は一瞬だけでも真悠子に見とれていたに違いないのです。

歩道橋の下の人目につかない物陰で、男性は真悠子と寄り添っています。

「も、もう少し、近づいていただけますか? 腰に手を回して、もっと親しげに」

倦怠期で刺激が欲しいのだと率直に話し、妻のセクシーな写真を撮りたいという申し出に、男性は付き合ってくれました。おそらく人を疑うことを知らない好人物なのでしょう。

真悠子の後ろに立ってスカートをまくり上げて欲しい、という注文にも、男性は素直に従います。

人目につきたくないので当然フラッシュも使わず、逆ナンの口実のためだけに持ってきた安物のデジタルカメラには、街灯の明りだけでは足りず、撮影した写真には真悠子の白いスカートと、その下からのぞいた薄いピンクと白のストライプ模様のパンツがかろうじて写るのみで、真っ暗な画面はまったく見られるような写真にはなりませんでした。

 

何枚かシャッターを切ると、男性は真悠子のスカートをまくりあげながら、いつのまにか片手でお尻を触っています。

なかなかのハンサムで人の良さそうな好人物ですが、真悠子の身体にはやはり魅力を感じているのでしょう。

私はもう一歩先に進めたいと思い、男性に真悠子の後ろに立って、後ろから真悠子の胸に手を回してほしいと注文しました。

男性は素直に注文に従い、スーツを着たままの男性の手が真悠子の女の子らしいフリル付きのTシャツの胸の部分に添えられます。男性の背の高さも手伝い、ファインダーの中でそれはミスマッチな絵に思えましたが、カメラから目を離して目の前で見ると、それはミスマッチだからこそ逆にとても怪しいエロスを感じさせました。

男性は手をそっと真悠子の胸に添えています。

私としては、ここで既に男性の手が真悠子の胸をもみしだく光景を期待したのですが、人の良さそうなこの男性は、遠慮があるのかそこまではしません。真悠子もTシャツの下には当然ブラジャーを着けていましたので、相手もブラジャーの上から手を添えるだけの感覚だったのかもしれません。

 

少ししびれを切らした私は男性に、真悠子を抱いてキスシーンをしてもらうように注文しました。

男性は照れたように笑って、いいんですか、と聞きます。聞いたのは私にではなく真悠子にでした。真悠子も同じように恥ずかしそうな様子で笑い、「おねがいします」と答えると、男性はすぐに真悠子の肩に手をまわし、優しくキスをし始めました。

それはとてもロマンティックで雰囲気のあるキスでした。いつも思いますが、男と女は出会ってからほんの数分で、こんなふうに愛し合えるのでしょうか。男性は背が高く身長差があるので、自然に真悠子は背伸びして、背筋を伸ばすように顔を上に向けます。背の低い私とのキスではこんなふうにはなりません。抱き合ってキスをすると男性は大抵、真悠子の身体中をまさぐり、お尻やスカートの中にまで手が行くものですが、この男性はやさしくゆっくりと真悠子の肩を抱いて、ロマンティックなキスを続けました。

 

思いのほか上品でスローな展開に私は少し戸惑いましたが、キスが終わると男性と真悠子との間に不思議な共感が生まれ、二人が男女として親しくなったのがわかります。さきほどすれ違ったばかりのこの男性は、確かにもう真悠子と他人ではないのです。

「よかったら、もう少し付き合っていただけませんか? あちらで撮影をしたいんですが。」

撮影というのは見え透いた嘘でした。私が指差したのは、道路の反対側の川沿いの公園です。そこには街灯はほとんどなく、テニスコートやサッカー場などがある土手の下はまったくの暗がりです。写真の撮影が無理なのは誰にでもわかりました。

 

昼間はかなりの交通量がある道路も、この時間には車もまばらです。歩道橋の上を渡る必要もなく、私達は道を横切り、公園の階段を降りていきます。

普段は気の弱い私が、こういう時だけ自分から提案し、その場をリードできるのは不思議なことでした。私がやっているのは、女性を口説き落としたり、セックスをするための行為ではありません。その逆で、他人である男性に対して、妻にエッチなことをしてください、と差し出しているのです。そんなことばかり、私は積極的にしてしまうのです。

 

真っ暗な川原の公園に向かって階段を降りながら、いくら人の良さそうな男性も当然わかっているはずです。これから自分が、真悠子ともっとエッチなことをするのだと。それをわかっていて期待しているから、男性は私達に着いてくるのです。

もっとも期待していたのは、私達も同じです。歩道橋の下で絡み合う真悠子と男性の様子を見て、私の股間はすでに興奮の先走りでぬるぬるになってしまっていました。真悠子も既にハンサムな男性に優しくキスをされて、夢心地になっていたのではないかと思います。

そして私は心臓をばくばくと言わせながら、二人の先に立って真っ暗な夜の公園に入っていきました。

 

(後編に続く)

 


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