不妊治療と寝取られ

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世の中には何人も子供を産み育てて幸せな家庭を築く夫婦がいる一方で、思うように子宝に恵まれず、不妊に悩む夫婦も多数存在します。

 

不妊治療は精神的、肉体的、経済的にも辛く厳しいものであるといいます。
一般的な不妊治療には、夫婦生活のタイミングを合わせるタイミング法から始まって、排卵誘発法、人工授精、薬物療法などの方法があり、それでもだめなようであれば、体外受精、顕微授精といった方法を取ることになります。

不妊の原因は女性側にあることもあれば、男性側にあることもあります。
子供が出来ないのは、妻が原因なのか、それとも夫のせいなのか。

どちらに問題があった場合にも、夫婦の関係は少なからず揺らいでしまうことでしょう。

 

現代社会においては、食生活や生活習慣、環境汚染などの影響で、人間の生殖力は低下していると言います。

その影響は女性よりも、男性の側に大きく現れているようです。
精子の数が少ない。精子の運動性が低い。正常な精子を作ることが出来ない。
そのような理由で、現代の男性は女性を妊娠させる能力が低下していると言われます。

 

また、男性の精子に問題があった場合、女性の側に問題があった場合よりも、深刻な状況になるようです。
女性は子宮に問題があった場合であっても、卵子さえ健康であればまだ方法が残されています。代理母による出産という事も可能です。
しかし、男性の精子に異常があった場合、たとえ人工授精や体外受精であっても、女性の卵子を受精させるためには困難が伴うらしいのです。

 

そして、夫が原因だった場合には、夫婦の間に男女関係の非常に危うい緊張関係が生まれてしまいます。

夫は精子に異常があり、女性を妊娠させる力がない。
対して、妻は健康で、正常な精子さえあれば妊娠することが出来る。
夫は誰が相手であっても自分の子供を妊娠させることは出来ないが、妻は相手が夫以外の男であれば妊娠することが出来るのです。

この事は、たとえ口にせずとも暗黙の了解となって、夫婦の間に気まずい緊張感を作り出してしまうことでしょう。

 

現代には、こうした『女性を妊娠させる力の無い男』と、『正常に妊娠できる女』の夫婦がたくさんいるのではないかと思います。

環境の変化や化学物質などによってすぐに精子に影響が出てしまう男性と違い、女性というものは子供を産み育てるための生命力を根強く持っている生き物だからです。

ですから現代社会においては、女性に原因がある不妊よりも、男性側が原因の不妊の方が実は多いのではないでしょうか。

 

この危ういバランスは、必然的に『寝取られ』へとつながっていく危険性を秘めています。

夫の側に原因があり、不妊治療がうまく行かなかった場合、最後の手段は他人の精子によって妊娠することです。

それは夫の生物学的な子供ではありませんが、それでも子宝を望む夫婦にとっては大切な宝物です。少なくとも、妻とは血の繫がった子供なのですから。

 

妻と、見知らぬ他人が結ばれて出来た子供……
愛し合う夫婦にとって、それは苦渋の選択に違いありません。

けれども長い不妊治療に疲れて絶望した時、もう他人の子供でもいいから赤ちゃんが欲しい、たとえ他人の精子という禁断の手段を使っても、この苦しい試練を乗り越えて人生の次のステージに進みたい、そう願う気持ちも理解出来るのです。

 

他人の精子と妻の卵子が結ばれて次世代に子供を残す……
それはどんなに言葉を取り繕っても、寝取られ以外の何物でもありません。
たとえそれが注射器による行為や、顕微鏡を使った授精であっても、生物として、オスとメスとして、妻を奪われてしまうことには変わりないのです。

その関係と決断、心理の中には、寝取られ愛好家として決して無視出来ない、興味深い何かがあります。

 

そんな不妊治療を巡る状況の中で、個人間での精子のやりとりという問題があるそうです。

不妊に悩む夫婦が、SNS等を使って男性と連絡を取り、個人的に精子の提供を受けているというのです。
そして様々な背景があり、そのような夫婦は増えているといいます。

SNSを通じて相手のプロフィール、身長体重から学歴までチェックして良い相手を見つけ、精子を提供してもらうのです。
けれども相手は見ず知らずの男性ですし、書かれているプロフィールも本当かどうかはわかりません。

 

妻が妊娠するための相手として、夫婦が必死になって男性のプロフィールをチェックし、互いの納得出来る男性を探すという行為からは、寝取られ愛好者の観点から見ても胸にぐっと来る何かを感じます。

それは夫婦が自ら望んでの公認寝取られであり、男と女として、他人に妻を差し出す行為に他ならないからです。
いや、妻が相手の男の子供を産むという事が前提になっているのですから、単なる浮気や寝取られセックスよりもディープで強烈な行為です。

 

このような行為に及ぶ時、夫の中にはどのような感情が渦巻いているでしょうか。
そして妻の身体の中にはどのような官能が生じるのでしょうか。
それはとても想像出来ない、複雑な心理状態でしょう。

 

このような個人間での精子提供の場合、シリンジ法といって注射器で精子を注入する方法が一般的なようです。

相手の男性の精液を針のない注射器の中に入れ、それを妻の膣の中に注入するのです。
これは考えただけでもかなり生々しく、そしてある意味で悲しい光景です。
そのような行為であっても、相手の男性のイキのいい元気な精子を注入されれば、妻の子宮の中では新しい命の誕生という神聖な出来事が起きるのです。

けれど、将来生まれてきた子供に「あなたは知らない男の精液をお母さんの股の間に注射器で注ぎ込んで生まれたのよ」とは、きっと言えないでしょう。

 

そういった理由からでしょうか。
それとも他の理由からでしょうか。
注射器を使ってシリンジ法ではなく、タイミング法による精子提供を選ぶ夫婦も少なくないようです。

 

タイミング法というのは、注射器など使わず、最も自然な形で女性の胎内に精子を注入する方法。つまりセックスを行うことです。
女性が妊娠しやすい排卵日を狙って性行為を行うことから、タイミング法と呼ばれるのです。

そして精子を提供する男性の側でも、このタイミング法による提供を希望する男性がいるそうです。
その理由は考えるまでもないことでしょう。

 

性行為による第三者からの精子提供。
これはもう、どこから見ても完全に『寝取られ』以外の何物でもありません。
一般的な男女関係の中で起きる『NTR』『寝取られセックス』と何も変わらないのです。
ひとつだけ違うのは、妊娠という明確な目的があること。

当然避妊もなく、隔てるものもなく、生で行為し、中出しするのが前提です。
それはあっさりとした、他人行儀なセックスになるでしょうか?
いや、たとえ他人であっても、新しい命を生み出すという明確な目的のために、男と女が肌を重ねるのです。
それが濃厚なセックスにならないはずがありません。

それはまさに『種付け』であり、男の方も女の方も、本能的に究極の快感を伴う激しいセックスになるに違いないのです。
子作り、種付けの興奮の他に、男の方には他人の妻を奪うという興奮が、女の方には自分の夫を裏切って他人に抱かれるという後ろめたさの興奮が加わるのですから。

 

そして、そのセックスは、妻が妊娠するまで続けて行われるのです。
最初の月に妊娠しなければ、二ヶ月、三ヶ月、四ヶ月と、妻と男性との肉体関係は続きます。
妊娠の可能性が高まるように、セックスは一度だけでなく、一晩に何度も行われるでしょう。
一晩かけて、何度も何度も、妻は男性に抱かれ、子宮に精子のシャワーを何発も浴びるのです。
そしてそのことに対して、妻も夫も「何発も出していただいてありがとうございます」と、お礼を言わなければなりません。朝が来た時、夫は相手の男性に「妻を何度も抱いていただいてありがとうございます。おかげで妊娠の可能性が高くなります」と言うことになるのです。
ホテルの部屋で妻が他人に抱かれている間、一晩中待ち続ける夫の気持ちは、いったいどのようなものでしょう。

 

このようなタイミング法……つまり相手の男性との本当のセックスを望む夫婦の気持ちは、私は理解出来るような気がします。
つまり、どうせ他人の精子によって妻が子供を産むことになるのなら、人工的な形ではなく、より自然な形で精子提供を受けたい。
より自然な形で……つまりセックスで……妻が相手の男性に実際に抱かれ、女として愛されることで……妻も夫も納得して、子供を産み育てることが出来る……。
おそらくそんな気持ちなのではないでしょうか。

 

そしてこれは、私のような『寝取られ夫』の心理と似通っています。

妻を寝取られることが習慣になってしまった私にとって……どうせ妻が浮気をするならば、どうせ他の男に妻を奪われるのならば……せっかくならコソコソ隠れてではなく、一晩かけてホテルでしっかりと愛されて欲しいし、相手はなるべく良い男であって欲しい。そしてなるべくなら、妻にも女としてたくさん感じてもらいたい……それを見て、夫の私も気持ちよくなるのだから……
その結果、妻が妊娠させられてしまったとしても……私はそれを受け入れる……いや、むしろ妻を妊娠させて欲しい……彼女が他の男に抱かれて、妊娠させられる姿が見たい……

 

現実には、私はそんなふうに言葉にして思うよりも先に、彼女を他人に妊娠させられてしまっていました。

 

まだ寝取られという言葉も一般に広まっていない頃……まだ二十歳だった私と妻は恋人同士でしたが……彼女は私の見ている前で何人もの男にヤられまくっていたのですから。
何人もの男に、何度も何度も。
自分がなぜ興奮しているのかわからない私。男達に身体を任せきっている彼女。そして私達を呼び出し、彼女を何度も抱いていく男達。全員が快感と興奮の虜になっていて、ブレーキをかけることなど、まったく出来ませんでした。

 

だから私と妻にとっては、不妊で悩むよりも先に、家庭を持つよりも先に、第三者による彼女への精子の注入があり……何度も何度もあり……そして妊娠があったのです。

寝取られにはまってしまったきっかけは彼女の浮気でしたが、自分でも理解の出来ない複雑な感情と興奮を体験し、そして他の男によって彼女が妊娠させられるという結果に行き着きました。

 

そこに至る理由や過程は違っても、不妊に悩んで最後の選択をする夫と、寝取られ夫は同じ場所に居るのです。

 

妻が結婚前、そして夫婦となってから、何度妊娠させられ、そして出産したのか、それは大切なことですから伏せさせて下さい。
しかし、私達は何度も何度も寝取られてきました。
そして私達がいちばんたくさん寝取られたのは、不思議なことに新婚の最初の一年間です。
その理由は……子供が欲しかったから。今なら妊娠できると思ったからです。
でも、子供が欲しいと思った時に、夫婦でセックスをするのではなく、妻が他人にたくさん抱かれてしまうのですから、私達の下半身はやはり普通ではないのでしょう。

 

皮肉なことに私達は不妊で悩んだことがありません。
不妊で悩んで、夫に原因があることが判明し、最後の手段として第三者からの精子提供を決意する……
そこまでの過程をすっ飛ばして、妻が他人に抱かれて精子提供されてしまうことが、夫婦生活の中での前提になってしまったからです。結婚前から既にそうだったのです。
だからこそ、何人もの男性にたくさん抱かれた妻は妊娠し、私達は『寝取られ』に悩みこそすれ、『不妊』に悩むことはありませんでした。

けれども私はいつか、不妊治療を行う病院を訪れ、夫である自分のことを検査してもらおうと思っています。
男としての甲斐性や肉体的魅力に乏しい私は、もともと女性を妊娠させる力が……男としての根本的な力が……弱いのではないかと以前から思っていました。

精子の数が少なかったり、精子に異常があるという結果が出ても、私は驚きません。

情けない「寝取られ夫」となってしまった私ですが、それが肉体的な宿命だったとわかれば、自分の運命に納得が出来る気がするのです。

 

子宝を授かるために、妻の身体を他人に差し出すという苦渋の選択をした男性の皆様。
私はその気持ちや、辛さが痛いほどにわかります。

しかし皆さんに伝えておきたいことがあります。

気になっているのです。
他人からの個人間の精子提供を決意し、その方法としてタイミング法を選択した夫婦。

つまり、何らかの理由で、味気ない人工的な注射器による精子の注入ではなく、より自然なセックス……相手の男のチ○ポによる妻の子宮への精液の注入……を選んだご夫婦。

 

大切な奥様が他人に抱かれるのです。
裸にされ、おっぱいを揉まれ、身体中を舐め回され、キスをされ、抱き締められ……そしてひとつになって、チ○ポとオマ○コをこすり合わせて……汗まみれになった上で、奥様の子宮に相手の精子を注ぎ込まれるのです。

そんな大切な……そして大変な行為だからこそ。
ご主人もその場に居て、妊娠の瞬間……命が生まれる受精の瞬間を共にしたい……そう思われるご夫婦が居てもおかしくありません。

ご主人だけでなく、奥様も。
自分は見知らぬ男に抱かれて、その男性を受け入れて妊娠するけれど、その瞬間を、愛する旦那様に見ていてもらいたい。
そのように考えられるご夫婦が居てもおかしくありません。

 

どれくらいの数のご夫婦がそのように考え、タイミング法による精子提供を、ご主人の立ち会いの下で行われるのか、興味を引かれます。

つまりそれは、相手の男性と奥様がセックスをする様子を、ご主人がすぐ側で眺めるということです。
そうだとすれば、それはまさに私達夫婦がいつも行っている寝取られセックスそのものです。

 

むしろそれは、私達のような寝取られ性癖の変態夫婦でも滅多に経験しないような、ゾクゾクするような濃厚な体験となるでしょう。
奥様が妊娠させられることは最初からわかっているのです。
目の前で奥様が他人によって妊娠させられる、まさにその決定的な瞬間を味わうのですから。

 

愛し合うご夫婦はきっと、この記念すべき出来事を、優しくロマンチックな気持ちで迎えようとしているのでしょう。
ベッドの上で裸になった奥様が足を開き、相手の男性のモノを受け入れる。
そして男性の腰が前後に動き始め、やがてため息と共に奥様の中に射精する。
その間ずっと、ご主人は奥様の手を握り、奥様は抱かれてはいてもその瞳はご主人を見つめて……お互いの愛を確かめながら、その瞬間を迎える……
そのように、お互いをいたわりながらの優しい行為を期待しているかもしれません。

 

しかし現実はきっと違うのです。

そこで行われるのは、男と女のセックスなのです。
体と体をぶつけ合い、オスとメスが互いを求め合って、新しい命を生み出すための荒々しい行為なのです。
また、そのように本気で愛し合ってこそ、女性は妊娠します。

 

男性は奥様の服を脱がせながら、身体のあちこちを愛撫し、その様子にご主人はきっと冷静ではいられないでしょう。
次第に愛撫に遠慮がなくなり、奥様が男性と濃厚なキスをする頃には、ご主人はその場に居合わせたことを後悔しているかもしれません。

一糸纏わぬ姿となった奥様が男性に抱かれ、男性の逞しい体が奥様の上に折り重なった時、ご主人はきっと息が止まってしまうことでしょう。それは嫉妬からではありません。裸で寄り添う二人の姿が、あまりにも美しく、お似合いだからです。絡み合う二人の足の小指の間に、赤い糸が結ばれている様子を、ご主人はきっと見てしまうでしょう。それは社会的な妻と夫ではなく、男と女として、肉体的に結ばれた運命の赤い糸です。

そして男性は激しく腰をぶつけるように奥様を犯し、前から、後ろから、時間をかけて行為をするうちに、やがて奥様はあられもない濡れた喘ぎ声を漏らし始めます。男性のピストンに合わせて漏れるそのリズミカルな甘い悲鳴を聞いて、ご主人の心はきっとズタズタに引き裂かれるでしょう。

手を握るどころではありません。奥様は必死になって相手の男性にしがみつき、背中に手を回して抱き合いながら感じまくってしまいます。一人の女になった奥様の心の中には、その瞬間、ご主人の存在など消えてしまっているでしょう。その時、奥様の中にあるのは、文字通り相手の男のチ○ポだけなのです。

 

赤の他人によって愛しい妻の中に繰り返し精子を注ぎ込まれながら、夫に出来ることはひとつしかありません。感じまくっている妻の裸を見つめながら、涙を流してオナニーすること、それだけです。

 

どちらにしても、これは男と女の肉体関係なのです。
奥様はその男性と肉体的に結ばれてしまうのです。
そして肉体的に結ばれれば、精神的にも結ばれないわけにはいきません。

 

タイミング法……寝取られセックスによる不妊治療は、どちらにしても夫婦の間に消えない傷を残すことでしょう。
それによって、新たな性癖の世界に目覚めてしまっても不思議ではない。

相手の男性と奥様は、本当の意味でただならぬ関係になってしまうかもしれない。
男性と奥様の間に産まれる子供は、一人だけではないかもしれない。

次の子供を授かる時は、誰に抱いてもらおうかしら……
好色な奥様は、密かにそんなふうに考えているかもしれない。

 

しかしそれは、現代社会が生み出した新たな夫婦と家族の形……その一例かもしれません。

スマホやインターネットに依存したライフスタイル、そして環境汚染。
そのような社会で、多くの男性が生殖能力を失っているのであれば、その中で強い生殖機能を持った『強い男』が一人勝ちとなり、不妊に悩む夫婦も含めた何十人という女性に子供を産ませる……
そのような社会が、すぐそこまで迫ってきているのかもしれません。

 

そのような肉体的に強く魅力的な男性に、自分の妻を抱いてもらうことが、私のような寝取られ夫にとっては気持ちよくて仕方ないのです。
これはきっと弱い男なりの、種の保存に根ざした本能的な快感なのだと思っております。