マイクロキメリズムと寝取られ
寝取られ愛好家にとって、非常に気になるトピックのひとつにマイクロキメリズムというものがあります。
一般的には聞き慣れない言葉ですが、人間の体内の一部に、他人の遺伝子が入り込んでいる状態のことを指すようです。
人間というものは、体内にあるのは自分の遺伝子だけかと思っていましたが、実際にはそうではなく、体内に様々な他人の遺伝子が入り込んでいるようなのです。
マイクロキメリズムに関してはまだわからないことが多く、そのメカニズムや影響もはっきりしていないと言われているようです。
しかし、寝取られ男にとって、愛する妻や恋人のことを思う時、このマイクロキメリズムという人体の仕組みを知ってしまった後、心穏やかではいられません。
寝取られ男であれば、きっと誰でもそうでしょう。
寝取られ男(寝取られ夫、寝取られ彼氏、NTR愛好家)とは、その性癖とは裏腹に、本来とても嫉妬心が強いものだからです。
嫉妬心が強く、妻(彼女)のことを愛していて、大切な女性を誰にも触れさせたくないと思っている。
その思いがあまりにも強過ぎるからこそ、実際に彼女が他人に奪われ、抱かれてしまった時、胸をかきむしるような嫉妬と共に、強烈な興奮と、被虐的な快感を感じてしまうのです。
そんな寝取られ男であれば、マイクロキメリズムについて知った時、頭を殴られたような衝撃を受け、きっと背筋にゾクゾクするような興奮を覚えるに違いありません。
少なくとも私はそうでした。
マイクロキメリズムという人体の仕組みは、ネトラレた男にとって衝撃的な事実を突き付けます。
それは女性の身体は、セックスをした男のことを、永遠に覚えているという事実。
マイクロキメリズムの仮説によれば……
女性の子宮は、セックスによって受け入れた男の精子……その遺伝子情報を、すべて保存しているというのです。
大切な彼女が、妻が、婚約者が……
何かの理由によって、他人に抱かれてしまったとします。
浮気なのか、無理矢理なのか、無意識に隙を見せていたからなのか。
理由はどうであれ、彼女は裸にされ、ベッドの上で男に抱きしめられ、胸も股間もベロベロと舐め回され、そして大股開きの姿勢で、大声を上げて感じさせられてしまう。
その快感の絶頂の中で、彼女は男の中出し射精を、子宮いっぱいに受け止めてしまいます。
一週間後には結婚式が待っているというのに……
(注:私の妻である真由子は、実際に結婚式の直前に他人に抱かれて、本気で夢中のセックスをし、感じまくった上で中出しされました)(その際の写真を本当にお見せしたいのですが、残念ながらこのブログはテキストのみという条件で運営しております)
決して起きてはならない最悪の事態に、夫は、彼氏は、パニックとなりますが、幸いにしてタイミングの問題で彼女は妊娠せず、寝取られ男はほっと胸と撫で下ろします。
(注:私と真由子は、結婚直前に妊娠してもいいという覚悟で寝取られ、結婚前のひと月の間に二人の男性に三度にわたって抱いてもらい、真由子は避妊なしの自然のままのセックスで男性の中出し射精を何度も受け入れました。寝取られ男の究極の願望……私は本当にこれで妊娠したと思っていましたので、結婚式の翌週に生理が来た時は、少しだけがっかりしたのも事実です)
しかし、本当はほっとするのは早計だったのです。
たとえ妊娠しなかったとしても……
彼女の子宮は、その中に注ぎ込まれた何千万、何億という数の男の精子、その遺伝子情報を保存してしまっていたのです。
一般的には、男性の精子はセックスの後、女性の胎内で三日ほど生き続けると言われています。
その間に妊娠しなければ、精子はすべて死滅し、それで終わりだと思っていました。
けれども実際にはどうやらそうではなく、一部の精子、その遺伝子は、子宮の中に組み込まれ、吸収され……そして女性の体内に永遠に残り続けるというのです。
大切な女性の中に、他人の遺伝子が……彼女を抱いていった見知らぬ男や、憎い男の遺伝子が、残り続けている。
これは、嫉妬深い「寝取られ男」にとっては、耐えられない事実ではないでしょうか。
寝取られ夫というものはほぼ例外なく愛妻家です。
妻を一途に愛している愛妻家にとって、その愛する妻の子宮の中に、他の男の精子が保存され、その遺伝子情報が刻み込まれてしまっているなんて、考えるだけで気が狂ってしまうような残酷な事実です。
しかも、その遺伝子は子宮だけでなく、脳にまで及んでいるという研究結果もあるようです。
まさか、妻に中出しをしていったあの憎い男の遺伝子が、妻の脳に影響を及ぼし、操られるようにして、妻はまたその男に会いに行き、抱かれてしまう……などということがあり得るのでしょうか……?!
そして……
それだけではなく、もっと重大な問題があります。
マイクロキメリズムの研究によれば、女性の子宮に保存されたその遺伝情報は、その後になって妊娠した胎児にも取り込まれる可能性があるというではないですか……!
つまり、妻が他人と浮気をした場合、たとえその他人とのセックスで妊娠しなかったとしても、その後、夫の子供を妊娠した時、その子供には、浮気相手の遺伝子も部分的に引き継がれる可能性があるのです。
そして実際に、そういったことは現実にあるようです。
妻が産んだ子供が、妻が結婚前に付き合っていた元彼にどことなく似ている。
外国人と交際経験のある女性が、日本人の夫との間に産んだ子供が、どことなく外国人に似た特徴を持っている。
そういった話が、実際の経験として、都市伝説のように語られているようです。
こうしたトピックは、ひとつ間違えば差別にも繋がりますので、あまり断定はしたくないものです。
現時点ではマイクロキメリズムとはひとつの仮説に過ぎず、まだ研究の進んでいない、わからないことだらけの事象なのですから。
しかし、この話を聞いた時、寝取られ夫である私の頭の中は大変なパニックとなりました。
もし、セックスをした相手の遺伝情報を、女性の身体が保存しているのだとすれば……
何十人……もしかすると百人以上……そんな人数の男に中出し射精をされた私の妻は……私の愛する真由子は……いったいどうなのでしょうか……?!
真由子の子宮には、何十人もの男の、途方もない量の遺伝子情報が……今まで彼女を抱いていった男達のすべての精子が……保存され、蓄積されていることになります。
そして……
そこには哀しい事実があります。
寝取られ夫の皆さん、悲しいお知らせです。
寝取られ、他人にヤられ、中出しされてしまったあなたの奥様、あなたの彼女。
彼女はもう、あなたとの間に二人だけの遺伝子を引き継いだ純粋な子供を産むことは出来ないかもしれません。
一度でも他人にヤられてしまったら。
その男の遺伝子情報が彼女の子宮に残り、子供の中に入り込んでしまうのです。
どんなにあなたが彼女を愛しても、産まれてくる子供の中には、今まで彼女を抱いていった男達の痕跡が指紋のように、部分的な遺伝情報として組み込まれているのです。
やはり、真面目で身持ちの固い、貞淑な女性を妻とするべきなのでしょうか。
あるいは、やはり処女というものは貴重なのでしょうか。
嫉妬深い男は、処女を妻とし、その女性を檻に閉じ込めてでも男の手から遠ざけるべきなのでしょうか。
私は必ずしもそうは思いません。
この、わからないことだらけのマイクロキメリズムというメカニズム。
それが実際に存在するのかどうかは、現時点ではわかりません。
しかしもしそれが本当だとすれば、それは男女関係の中では、気持ちの問題として理解すべきもののように思います。
よく考えると、とてもロマンチックなことではないでしょうか。
青春の日に、淡い思いで交わしたキス。
それは純粋に恋人同士が、気持ちを確かめるためにしたキスかもしれません。
しかしその思いは伝わっているかもしれないのです。
唾液を伝わり、舌を伝わり、互いの細胞が相手の中に入り、その遺伝子情報はたとえごく少量であっても、生涯記憶されているかもしれません。
私は、おそらくキスを通じても、このマイクロキメリズムの現象が起きるだろうと想像しています。
唇を合わせ、舌を絡め合い、唾液が交じり合う。
そんな行為の中で、お互いの遺伝子を文字通り味わい、まるで遺伝情報を味見するようにして、男と女として、互いの相性を探っているのではないでしょうか。
そして、ごく少量であっても、遺伝子の交換が起こるのではないかと思っています。
そう考えると、間接キスというものにもリアリティが感じられます。
間接キスというのは微笑ましい、子供っぽい考えだと思っていましたが、実はそんなところからも遺伝子の行き来は起きるのかもしれません。
けれどもそのことを気にする必要はないと思います。
わかってきたのは、人間が生活する中で、他人同士の遺伝子の行き来というものは、セックス以外でも日常的に起きているらしい、ということではないかと思います。
むしろそういった制御の出来ない大小の遺伝情報のやりとりの中で、人間社会は発展してきたのではないでしょうか。
それを気にするのは、無菌状態で生きるのと同じことです。
(無菌状態と言いましたが、おそらく細菌やウイルスも、こういった遺伝情報のやりとりに関わっていることでしょう)
遺伝子で大切なのは多様性です。
様々な男性と付き合ってきた彼女。
だからこそ、彼女の子宮の中には何人もの男の遺伝子が蓄積され、それらの遺伝子の良い部分を持った、強く賢い子供が産まれる。
そのように考えることも出来るのです。
途方もない人数の男に抱かれ、愛され、寝取られてしまった私の愛する妻、真由子。
彼女は何十人という男性とセックスをして、そのほとんどすべての男性の中出し射精を子宮の中に受け止めました。
そんな真由子の身体の中では、いったいどのような遺伝子の多様性が生まれているのでしょうか。
ひょっとするとそんな彼女に魅了され、夫である私は遺伝子に操られるようにして、寝取られを快感と感じてしまうのかもしれません。
遺伝子の多様性を生み出すために。
また、逆の立場から考えると、このマイクロキメリズムは寝取られ夫にとっては希望にもなり得ます。
最愛の妻が、他人によって妊娠させられ、その子供を産む。
それは愛妻家としては最悪の事態ですが、寝取られ愛好家にとっては妻のすべてを奪われる究極の寝取られ体験でもあります。
しかし、たとえ他人とのセックスで出来た子供であっても、マイクロキメリズムが本当であれば、その子供は夫であるあなたの遺伝子も部分的に受け継いでいるはずです。夫婦として共に触れ合いながら生活しているのですから……
寝取られ夫が、妻が他人との間に産んだ子供を愛することが出来るのは、性癖というだけでなく、そういった理由もあるのかもしれません。
(結婚生活が長くなると夫婦は似てくると言いますが、それもマイクロキメリズムの影響なのでしょうか……?)
いずれにしても、男と女が肌を重ね合い、愛し合うセックスというものは、考えていた以上に濃厚な遺伝情報のやりとりであるようです。
キスをして舌を絡め、唾液を絡め、互いの性器を舐め合い、そして下半身の粘膜をこすり合わせ……挙げ句の果てに大量の遺伝情報を乗せた精子を、何億という単位で子宮の中に送り込むのですから。
男と女にとっては、それはほんの一夜の気持ちいいだけの行為かもしれません。
場合によっては、三十分以内で終わってしまう出来事です。
けれども、それがたった一度のセックスであっても、男女の肉体の間では、途方もない量の遺伝子がやり取りされ、そしてその情報は永遠に肉体に刻み込まれるのです。
それはロマンチックであると同時に、取り返しがつかない程に重大で、そして理不尽なまでの官能に満ちています。
他人の遺伝情報をいっぱいに取り込み、あらゆる男を子宮で知ってしまった妻の美しい裸体を眺めながら、寝取られ夫に出来ることは、ただひとつ。
嫉妬に燃え上がり、その嫉妬の炎に焦がれながら、オナニーすることだけです。
そのオナニーで発射した精子も、彼女の身体のデリケートな部分に一滴でもかかれば……遺伝情報として保存してもらえるかもしれません。
ひょっとすると、それが遺伝学上の、寝取られ夫の存在理由かもしれません。